看護師がキャリアアップをするにあたって強みとなるスキルの最たるものは、専門看護師の資格でしょう。
専門看護師は、日本看護協会が認定する資格の1つです。
専門看護師になるには、看護師免許を持ったうえで看護系大学院で専門看護分野について学ばなくてはなりません。
専門分野は11分野で、がん看護や精神看護、地域看護や老人看護などがあります。
それから通算5年以上の実務経験を積みますが、その内3年以上は専門看護分野での実務が必要となります。
その後、書類審査と筆記試験からなる認定審査に合格しなくてはなりません。
認定審査は年1回行われます。
なお、専門看護師の資格は5年ごとの更新制となっています。
2019年3月時点で専門看護師に登録しているのは2242人であり、希少性が高く他の看護師との差別化が図れる資格と言えます。
所属先は病院が最も多く、学校や大学、訪問看護ステーションが続きます。
登録している専門分野で最も多いのは、がん看護です。
専門看護師は解決が大変難しい問題を抱える患者さんやそのご家族などに対して、効率よく質の高いケアを提供するために存在します。
特定の専門分野については、それらの深い知識や高い技術をもつ人材がいることで、医療を発展させたり看護学を向上させるために設けられています。
専門看護師には多くの役割があり、専門分野の優れた看護を行ったり、看護師や患者さんに解決策を提示したり、医療関係者間の調整を行ったりします。
他にも倫理的な問題を解決するために動いたり、看護師を指導したり、知識や技術を向上させるための研究を行ったりと、その仕事内容は多岐にわたります。